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First Universal Press/内外文字印刷
活版による本文組版/印刷ワークショップ

2013年1月13日(日) 14:00 から 20:00 まで
First Universal Press/内外文字印刷

指導:溪山丈介
参加費用:3500 円
参加人数:定員15名

企画
溪山丈介, First Universal Press
高橋和也, サニーボーイブックス
阿部宏史, プリントギャラリー

> お申し込みはFirst Universal Press(FUP)まで > link to First Universal PressSUNNY BOY BOOKS
first universal press: letterpress workshop at print gallery tokyo first universal press: letterpress workshop at print gallery tokyo

内容をさらに詳しく.. 溪山丈介/First Universal Press
「このたび〈タイポグラフィックノートII / and more... 〉に関連づけた
イベントをFirst Letter Press/内外文字印刷主催によりおこないます。
従来の活版イベントとは異なり、展示内容に合わせ組版と刷りを、じっくりと
時間をかけて体験して頂く企画です。

和文はprint galleryで展示されているロマノ・ヘニの〈タイポグラフィックノートII〉
序文に引用されている、トマス・モア〈ユートピア〉を抜粋したもの
実際に組んでいただきます。約物/記号、欧文活字も用意しており、組み合わせて
図像などを組版していただくこともできます。組版はその場で刷り、
お持ち帰りいただけます。用紙は数種を用意、用紙による刷り上がりの違い等も
体感していただけます。

開催時間の長いイベントですので墨だけでなく色インキものせて、
いかに活版印刷では、多色刷りに手間が掛かるかなど、お話をしながら体験して
いただこうとも考えております。

First Universsal Press(FUP)としても初の対外イベントなので、盛り沢山な内容で
お迎えしたいと思っております。みなさまの参加をお待ち申し上げます。

申し込み時にご希望の参加時間をお知らせください。またこちらから
参加時間の指定をさせて頂く事もございますので御承知おきください。また
当日は汚れが付いても構わない服装でご来場ください。」

*
ワークショップで使用する活字組版の素材となる原稿は、
ロマノ・ヘニ〈タイポグラフィックノートII〉序文で引用される
トマス・モア〈ユートピア〉日本語訳:

しかもその上、金持はひそかに不正手段に訴えるのみならず公然と国法を利用することによっても貧乏人から毎日の生活費の一部を搾りとっているではないか。それでも、かつては、国家のために汗水流して尽してくれた人々の苦労に報いるに無情な仕打ちをもってすることは、不正なことと考えられていた。ところが今日では(さらに一層悪辣なことだが)、金持はその不正不法な行為に対して正義の名を、そうだ、実に法律の力によって与えているのだ。だから今日至る所で反映をほしいままにしているあらゆる国家のことを深く考えるとき、神に誓ってもよいが、私はそこに、共和国の名のもとにただ自分たちの利益だけを追求しようとしている金持の或る種の陰謀のほか、何ものも認めることはできない。金持はまず第一に、どうしたら自分たちが不正な手段でかき集めたものを安全に確保することができるか、次にどうしたらできるだけ安い賃金で貧乏人の労力を自分たちの都合のよいように利用することができるか、ということを考え、そのためあらゆる手段と術策を見つけようと汲々としている。そしてそういう方策がみつかると、この金持たちは、国家のために、つまり一般大衆の幸福のためにとかいってこれらの方策が守られるように強制する。するとやがてそれが法律になっているのだ。


トマス・モア著 平井正穂 訳
ユートピア
岩波文庫 赤201-2
初版1957年